カテゴリ:ミステリ( 49 )

 

第64回日本推理作家協会賞決定!

ブログではご無沙汰です。

今回はおめでたいことがあったので久しぶりにブログを更新してみます。


本日、第64回日本推理作家協会賞の選考会が催され、栄えある受賞作が決まりました。
ソース元は公式HPのこちらのページ(http://www.mystery.or.jp/topics/index.html


受賞作は以下↓


『長編及び連作短編集部門』

  『隻眼の少女』  麻耶雄嵩
  『折れた竜骨』  米澤穂信


『短編部門』

  「人間の尊厳と八〇〇メートル」  深水黎一郎


『評論その他の部門』
  
  『遠野物語と怪談の時代』  東雅夫


ついに、麻耶雄嵩氏が協会賞を受賞する時が来ようとは!

そして今回は米澤穂信氏と深水黎一郎氏も受賞し、小説部門は本格系が総なめという嬉しい結果になりました!

長編及び連作短編集部門で受賞した2作品はどちらも第11回本格ミステリ大賞にもノミネートされています。この結果も楽しみ。

短編部門で受賞した深水黎一郎氏は2007年に第36回メフィスト賞を受賞してデビューし、気鋭の本格ミステリ作家として注目を浴びています。

評論その他の部門では、怪奇幻想・怪談の分野ではお馴染みのアンソロジスト、東雅夫氏が受賞しています。


その他の候補作は以下↓


『長編及び連作短編集部門』

  『明日の雨は。』         伊岡瞬
  『華竜の宮』           上田早夕里
  『アルバトロスは羽ばたかない』  七河迦南


『短編部門』

  「原始人ランナウェイ」  相沢沙呼
  「殷帝之宝剣」      秋梨惟喬
  「芹葉大学の夢と殺人」  辻村深月
  「天の狗」        鳥飼否宇


『評論その他の部門』

  『エラリー・クイーン論』        飯城勇三
  『現代本格ミステリの研究
   「後期クイーン的問題」をめぐって』  諸岡卓真



受賞された皆さま、おめでとうございます。
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  by we_2006 | 2011-04-22 19:01 | ミステリ

第10回本格ミステリ大賞決定!

今日行われた第10回本格ミステリ大賞の開票式。今年の大賞受賞作が決まりました。ソース元は http://mainichi.jp/select/today/news/m20100516k0000m040015000c.html


小説部門:

  『密室殺人ゲーム2.0』 歌野晶午
  『水魑の如き沈むもの』 三津田信三

評論・研究部門:

  『戦前前後異端文学論』 谷口基


小説部門では上記2作が同じ票を獲得したらしく、2作受賞となりました。
2作受賞は第3回に笠井潔『オイディプス症候群』・乙一『GOTH リストカット事件』が同時受賞して以来ですね。


歌野氏は『葉桜の季節に君を想うということ』で、第4回(2004年)の本格ミステリ大賞を獲得していますから、再びの受賞になります。本格ミステリ大賞で同じ作家が別の年で受賞するのは初めてのことですね。
ちなみに今回受賞した『密室殺人ゲーム2.0』は、2010年度『本格ミステリ・ベスト10』の第1位に輝いています。

三津田氏は一昨年・昨年と『首無の如き祟るもの』・『山魔の如き嗤うもの』でそれぞれノミネートされており、今回の受賞で3度目の正直となりました。

twitterで得た情報によると、小説部門は大接戦で、綾辻行人『Another』とは1票差だったとのこと。


評論・研究部門では、先日推理作家協会賞を受賞した小森健太朗氏の『英文学の地下水脈』も候補作に入っていましたが、2冠はならず。こちらの開票結果も気になるところです。


受賞された皆さま、おめでとうございます。



最後に、候補となった作品を記しておきます。


小説部門:

  『Another』 綾辻行人
  『密室殺人ゲーム2.0』 歌野晶午
  『花窗玻璃』 深水黎一郎
  『水魑の如き沈むもの』 三津田信三
  『追想五断章』 米澤穂信


評論・研究部門:

  『ミステリ・ジョッキー2』 綾辻行人・有栖川有栖
  『英文学の地下水脈』 小森健太朗
  『都筑道夫ポケミス全解説』 小森収:編
  『アジア本格リーグ(出版企画に対して)』 島田荘司
  『戦前戦後異端文学論』 谷口基
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  by we_2006 | 2010-05-15 22:41 | ミステリ

第63回日本推理作家協会賞決定!

昨日は第63回日本推理作家協会賞の選考会が催されたそうで、今年の協会賞が決まりました!

まず、候補となった作品は以下↓


『長編及び連作短編集部門』

  『粘膜蜥蜴』  飴村行
  『身の上話』  佐藤正午
  『乱反射』   貫井徳郎
  『贖罪』    湊かなえ
  『追想五断章』 米澤穂信


『短編部門』

  「随監」         安東能明
  「ミスファイア」     伊岡瞬
  「ドロッピング・ゲーム」 石持浅海
  「師匠」         永瀬隼介
  「雨が降る頃」      結城充考


『評論その他の部門』

  『英文学の地下水脈 古典ミステリ研究
   ~黒岩涙香翻案原典からクイーンまで』 小森健太朗
  『戦前戦後異端文学論―奇想と反骨―』  谷口基
  『日本SF精神史』           長山靖生
  『怪談文芸ハンドブック』        東雅夫


そして栄えある受賞作は以下。ソース元は公式HPのこちらのページ(http://www.mystery.or.jp/topics/index.html


『長編及び連作短編集部門』

  『粘膜蜥蜴』  飴村行
  『乱反射』   貫井徳郎


『短編部門』

  「随監」    安東能明


『評論その他の部門』
  『英文学の地下水脈 古典ミステリ研究
   ~黒岩涙香翻案原典からクイーンまで』  小森健太朗


作家歴15年を超える貫井徳郎氏が(おそらく悲願であろう)初タイトル獲得!
本格ミステリファンとしても嬉しい限り。

同時受賞の飴村行氏は2008年に『粘膜人間』で第15回日本ホラー小説大賞長編賞してデビューしたホラー界の新鋭。今回はミステリ的趣向も凝らされている『粘膜蜥蜴』で、なんと2作目で受賞という早さです。

短編部門で受賞したた安東能明氏は1995年に「日本推理サスペンス大賞」(今はもうない)の優秀賞を受賞してデビューし、数年の沈黙の後、2001年に「ホラーサスペンス大賞」(これも今はもうない)の特別賞を受賞して、以降はコンスタントに新作を発表し続けています。

評論その他の部門では、本格ミステリ大賞も受賞した小森健太朗氏が受賞しています。『英文学の地下水脈~』は今年の本格ミステリ大賞の「評論・研究部門」にもノミネートされており、2冠達成もあり得るかもしれませんね。


受賞された皆さま、おめでとうございます。
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  by we_2006 | 2010-04-24 09:55 | ミステリ

似鳥鶏 「理由あって冬に出る」

7月ごろ読了。

本作は第16回鮎川哲也賞で佳作入選したものです。


いわゆる「日常の謎」物なのですが、若い読者層を狙ってか、表紙の絵は何ともライトノベル的です。
その期待(想像)を裏切らず、軽いテンポの語り口で、魅力的なキャラクターあり、学園生活に散りばめられたユーモアあり、いかにも青春風味な「少々シニカルな主人公」視点ありで、非常に読みやすい作品でした。


これだけならまあ普通なのですが、本作のすごい所はミステリとしても充分な楽しみを用意してくれている点。序盤は多少味気なく感じるかもしれませんが、後半で披露される推理はロジカルで、本格読者の観賞にも耐えうると思います。


そして、作品全体に漂うさっぱりとした雰囲気と終盤のほろ苦い展開、さらに驚愕のラストまでもが、なんというか、どれもメリハリがついているようで、とてもバランス良く見えるのです。


とても楽しく読めました。オススメです。
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  by we_2006 | 2009-11-28 12:55 | ミステリ

鯨統一郎 「パラドックス学園」

確か6月ごろに読了。


怪作「ミステリアス学園」と内容がリンクしている部分もあり、続編といってもいいかもしれません。


今回も「鯨統一郎」色全開で、作者が真面目に「ふざけている」作品です。

エドガー・A・ポー、コナン・ドイル、アガサ・クリスティ、ジョン・ディクスン・カー、エラリー・クイーン(フレデリック&マンフレッド)など、著名な推理作家が同時代に存在し、しかも同じ「パラドックス学園」の「パラレル研究会」に所属しているというパラレルワールド。そんな世界で起きた核シェルター内での密室殺人事件。


実在の有名海外推理作家が登場しているのには、にやりとされられてしまいますね。上記の作家の他にも、ポール・アルテやピーター・ラヴゼイなどの現代本格の書き手がちらっと登場してきたりするのも面白い。


そして何より面白いのが本作のトンデモ密室トリック。このトリック、おそらく前例はないでしょう。


本作のすべての要素はこのトリックために構成されているようでいて、このトリックであるが故にすべての要素が無駄になっているような気がするのは、いかにも「逆説的」ですね。本作は「逆説」「パラドックス」が重要なテーマにもなっていますし。
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  by we_2006 | 2009-11-26 02:19 | ミステリ

鯨統一郎 「喜劇ひく悲奇劇」

これも1月に読了。


泡坂妻夫の「喜劇悲奇劇」へのオマージュとして書かれた回文ミステリーです。

「全篇回文づくし」という売り文句のとおり、タイトル・章題・名前・地名・台詞・地の文章などなど、様々なところに回文が頻出しています。それを見ているだけでも楽しいですね。

自分はまだ未読ですが、オマージュの元となった「喜劇悲奇劇」も併せて読むのも一興かもしれません。


内容はというと、


合宿中の回文愛好家サークル「回文こんぶイカ」のメンバー達が、陸の孤島と化した「高山館」で連続殺人に見舞われる…


と、まあ言わば「クローズドサークル」ものなのですが、凄まじいのは、回文密室、回文アリバイ、回文見立て殺人など、事件が何でも回文に結び付けられているところです(ちょっと強引なのもありますが…)

そしてなぜか中盤ではこれまでの脈絡に関係なく、古今東西の名探偵の名前を含んだ回文を50連発させるなど、とにかく回文作りの執念さにおいては、鯨統一郎らしさが前面に出ていますね。

ここまで回文が入り乱れているのに、解決編で整合性がとれていないかといったらそうでもなく、構造としては案外普通のミステリーであったりします。まあそれは回文に重きを置いているが故だとも言えそうです。

ミステリとしての重厚さという点ではちょっと難ありですが、回文を楽しめて、且つすらすらと軽く読める楽しい作品ではあります。


ちなみに同氏の著作「文章魔界道」では、文豪・ミステリー作家の名前を含んだ回文を連発させるといった「言葉遊び」も披露されています。
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  by we_2006 | 2009-11-04 14:28 | ミステリ

鯨統一郎 「文章魔界道」

今年の1月の読了。
って、もう今年も終わりに近いんですが。

鯨統一郎作品で読んだのは「ミステリアス学園」以来で、今回が2作目。

前回の「ミステリアス学園」は、あまりにもアレがアレでアレなもんで、まあアレだったわけですが(って「アレ」ばっかりですが)、そのときの感想はこちらにありますので、お暇な方は見てくださいまし。


で、今回の「文章魔界道」。

この作品は2002年刊の祥伝社文庫。

この時期にかけて祥伝社は文庫創刊15周年記念の企画で、多くの作家に150枚程度の中編を書き下ろしで依頼し、それをお手軽な「400円文庫」として売り出す、というものをやっていました。

ラインナップには、その分量の少なさからなのか、ちょっともの足りないものも含まれていましたが、恩田陸「puzzle」、若竹七海「クール・キャンデー」などの佳品もありましたし、「まほろ市の殺人」では我孫子武丸・有栖川有栖・倉知淳・麻耶雄嵩という豪華な面々が揃っての競作となりました。

そして、本書「文章魔界道」もその企画による1冊。


一応ジャンルは「ミステリー」となってます。

が、これがミステリーなのか、という疑問符がついたまま、ゆるいギャグ炸裂の鯨ワールドへ連れて行かれ、そしたら清涼院流水もびっくりの執拗なまでの言葉遊びが始まり、作者はいい加減に書いているのか、それとも大真面目に書いているのかが分からなくなってくる、という按配。


言語をいじっていじっていじり倒す。その執拗さはある意味バカミスにも通じるところがあるかもしれません。

とにかく、この作品で作者は言葉遊びを「真剣」にやって見せています。ここで披露されている言葉遊びの「センス」はおそらく鯨統一郎しか持ち得ない。これは、誰も真似のできない(というか誰もやらない)ある種の「技巧」ともいえるでしょう。


まあ、言ってしまえば「おバカ」な小説なのですが、その「おバカ」な小説にも(おそらく)心血注いで書き上げた鯨統一郎は、だからこそ鯨統一郎なのだと、そう思わせられるといえばそうかもしれない。あ、でも、そうじゃないかもしれない。

まあ、そんな作品でした(笑)
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  by we_2006 | 2009-11-03 13:01 | ミステリ

小森健太朗 「大相撲殺人事件」

本日読了しました。文春文庫版。


「ローウェル城の密室」の著者の作だとは思えない(いや逆に、だからこそと言えるかもしれないが)快作・怪作ミステリです。



目次を見ただけでもかなり笑えるバカミス。特に最後の方はナンセンスと紙一重でしたな。

私はかなり楽しめた方だ(というよりむしろこういうのが好みなのかもしれない)と思うのですが、怒る人もいるかもしれませんね。



作中の登場人物の一人が、某作家の某ミステリ理論を引き合いに出しているのが個人的にはツボでした(笑)
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  by we_2006 | 2008-11-20 23:47 | ミステリ

泡坂妻夫 「奇術探偵曾我佳城全集 戯の巻」

読了しました。

これは昨日ようやく読破したもの。


本作は2000年に刊行された「奇術探偵曾我佳城全集」を2冊に分冊文庫化したもののうちの後編の1冊。美貌の女流奇術師、曾我佳城が活躍する短編シリーズです。

いやはや、もう一冊の「秘の巻」と合わせて2冊を読了したのは、読み始めてからかれこれ約2年。長かった・・・・・・。


そしてその間に膨らんできた期待に見事に応えてくれた短編集、といえるでしょう。やっぱり泡坂妻夫はすごいなぁ。

それぞれの短編、どれにもいろいろな味わいがありました。
「おしゃべり鏡」の見事な構成。「白いハンカチーフ」の巧妙な伏線。最後まで読み手の予断を許させない「だるまさんがころした」。完全に騙されてしまった「とらんぷの歌」。発端の奇想が魅力的な「天井のとらんぷ」。情感溢れる「ミダス王の奇跡」等々。


個人的なお気に入りは「天井のとらんぷ」、「白いハンカチーフ」、「とらんぷの歌」、「だるまさんがころした」、「おしゃべり鏡」あたりです。


さて、長年のつかえが取れて、次は何を読みましょうか。
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  by we_2006 | 2008-11-11 20:52 | ミステリ

綾辻行人・有栖川有栖:監修 「新本格謎夜会」

読了しました。

・・・半年前に(汗)


遅読家の私にしては珍しく1日で読破したというのに、感想書くのは今までサボっていましたよ。


えー、本書は新本格誕生15周年にあたる2002年に行われた、イベント「ミステリーナイト」の模様を活字化したものです。15周年を記念して、イベントのシナリオは新本格の雄、綾辻行人・有栖川有栖両氏が監修をされています。

「ミステリーナイト」では実際の参加者たちが謎解きに挑戦していますが、本書ではこのときのイベントのレポートを通じて、読者もこの謎解きに参加できる趣向になっています。


こんな企画が本当にあったんだ、という印象でしたが、この「ミステリーナイト」というイベントは(2002年の時点で)10年近くも続いている企画だそうで。


謎解きの他にも、監修者の綾辻・有栖川ほか、竹本健治氏、法月綸太郎氏、二階堂黎人氏、山口雅也氏、麻耶雄嵩氏、我孫子武丸氏、西澤保彦氏、太田忠司氏、倉知淳氏と名だたる推理作家たちによるトークショーの模様も収録されています。むしろこちらがメインなのか?と思えるほど豪華。

というわけで、作家たちの鼎談を楽しみながら、謎解きに挑戦。

見事に惨敗。

言い訳がましいですが、こう、実に「新本格」っぽいトリックだなという印象でしたね(本当に言い訳だな)


この「ミステリーナイト」という企画のプロデュース・シナリオなどを手掛けてきた「ふじしろやまと」という作家(共同ペンネーム)が、同様に読者参加型犯人当てミステリー「Rの刻印」(講談社)というのを先ごろ出していますね。正解者の中からエジプト旅行が当たるらしいです。
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  by we_2006 | 2008-11-11 20:34 | ミステリ

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