浅暮三文 「実験小説 ぬ」

この作品はミステリではないのですが、面白かったので感想をUPしておきます。

題名の通り、「実験的」な短編小説と、掌編小説(ショートショート)が収録されています。

特に面白いのが短編小説集の方。
それぞれの短編に実験的な趣向が凝らしてあります。
それらの中でいくつか気に入ったものを。

「喇叭」
分かるようで分からないような、ふしぎ~な短編。この独特な不思議さが浅暮作品の魅力かもしれません。

「線によるハムレット」
なるほど。こんな発想もアリか、と感嘆。そして笑えます。

「カヴス・カヴス」
ここで用いられている趣向、技巧は格別なんじゃないでしょうか。凄過ぎます。
作品の幻想的な部分が引き立っているように感じますね。

「お薬師様」
この作品にも面白い趣向が。でもミステリ偏屈読者の私はどうしてもミステリ的な深読みをしてしまうのですね。素直に読後感を楽しめればそれで良いのかもしれません。

「壺売り玄蔵」
これには大ウケ。

「參」
これも独特な形式に感心。こんな書き方もあるんですねぇ。


掌編(ショートショート)の方は、「カフカに捧ぐ」が印象的でした。


しかしこんなに凝った作品集が、実は文庫書き下ろしだったとは・・・。
ハードカバーでも大丈夫だったんじゃないでしょうか?(あ、でも単行本じゃなかったら私はこれを買ってなかったか・・・)

「変わった小説」を読みたい、という方にはおススメかも。
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  by we_2006 | 2006-08-31 01:10 | ミステリ

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