鯨統一郎 「パラドックス学園」

確か6月ごろに読了。


怪作「ミステリアス学園」と内容がリンクしている部分もあり、続編といってもいいかもしれません。


今回も「鯨統一郎」色全開で、作者が真面目に「ふざけている」作品です。

エドガー・A・ポー、コナン・ドイル、アガサ・クリスティ、ジョン・ディクスン・カー、エラリー・クイーン(フレデリック&マンフレッド)など、著名な推理作家が同時代に存在し、しかも同じ「パラドックス学園」の「パラレル研究会」に所属しているというパラレルワールド。そんな世界で起きた核シェルター内での密室殺人事件。


実在の有名海外推理作家が登場しているのには、にやりとされられてしまいますね。上記の作家の他にも、ポール・アルテやピーター・ラヴゼイなどの現代本格の書き手がちらっと登場してきたりするのも面白い。


そして何より面白いのが本作のトンデモ密室トリック。このトリック、おそらく前例はないでしょう。


本作のすべての要素はこのトリックために構成されているようでいて、このトリックであるが故にすべての要素が無駄になっているような気がするのは、いかにも「逆説的」ですね。本作は「逆説」「パラドックス」が重要なテーマにもなっていますし。
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  by we_2006 | 2009-11-26 02:19 | ミステリ

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